Sinamon

虐待の証明/ミス・ペクのSinamonのレビュー・感想・評価

虐待の証明/ミス・ペク(2018年製作の映画)
4.2
少女ジウンが父親、内縁の妻から虐待され、真冬の洗面所やベランダに放置され、日常的に暴力を受けていました。
ご飯もろくに与えられていない様子を感じ取ったかつて同じ境遇だったペク・サンア(ハン・ジミン)が見るに見かねて、救い出そうとするストーリーです。

虐待の描写は目を覆いたくなるほど辛く悲しいものでした😭
身体は痣だらけ、指も真っ黒に潰れていて、洋服もボロボロ、真冬なのにサンダルで外に出されているジウンの姿に何とも言えない気持ちになりました😭

この映画は実話を元に映画化されているので、表に出ないだけで虐待を受けていながら声を上げられない子供達がどれだけいるのだろうかと思うと胸が詰まる思いでした😣

これは韓国だけではなく日本や他の国でも行われているのかと思うとやり場のない怒りが湧いてきました💢

内縁の妻がクズで内縁の妻がジウンを虐待しているのに父親はゲームをして見て見ぬふりをしている姿に怒りで奮えました💢

「生まれてごめんなさい」と我が子に言わせるクズな父親には怒り🔥しか湧いてこなかったです。

この映画は行政の問題点も切実に描いていました。
親となる人、周囲の人々、児童虐待に対する公的組織の意識も変えていかなければならないと訴えているのではないかと思いました。

良く聞くのは、親に虐待された子供は親になった時に虐待の連鎖が起きると言いますが、この映画の中ではかつて同じ境遇だったペク・サンアが救いの手を差しのべたところが凄く良かったです。

主人公を演じるハン・ジミンさんは韓国では清純派女優として知られているのですが、この映画の中では喧嘩のシーンや怪我を負うシーンや煙草を吸うシーンの演技、冷たいように見えながらも必死になってジウンを助けようとする演技等とても素晴らしかったです。
そして6,000人のオーディションから選ばれた子役のキム・シアちゃんの演技が凄く上手で素晴らしいと思いました👏

ラストはとても救いのあるラストだったので良かったと心から思いました💖 『トガニ』等もそうですがこの映画も容赦なく虐待を包み隠さず写しだしていて韓国映画らしい映画でした。
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