Yuri

虐待の証明/ミス・ペクのYuriのレビュー・感想・評価

虐待の証明/ミス・ペク(2018年製作の映画)
2.0
韓国はシンプルか凝り過ぎているかどちらかなことが多いですが、本作はシンプル。ミス・ペクの過去の虐待、服役の詳しい事情などは語られず、荒んだ生活というよりは根なし草的に身なりに構わず、黙々と働き続けている現在から物語はスタートします。ミス・ペクがお金を貯め続けている理由はあった方が誰にも頼らずに生きていけるという理由以外に何かありそうだったけど、わからなかったです。ジウンとの出会いも至ってよくあるパターンで、最後まで目新しさはなかったです。ハン・ジミンは元々正統派美人なので、こういう役をやっても下品にならないのが良いと思います。ミス・ペクの苦しみを観て、アメとムチパターンの虐待されているけど、愛されているのもわかるのと、完全ムチのみで憎むことが出来るのとどちらが良いのか?と考えましたが、それでも愛が残る方が再起しやすい気がします。虐待の連鎖についてはジウンがいる場所でその話が出なかったのとミス・ペクやジャンソプのそれについての反論がなかったので、物語の骨太さに欠けた原因だと感じました。実話にしても詳細不明だし、映画としてもパンチに欠けるのが、韓国映画では珍しいような気がします。
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