大学生の卒業制作。
面白いと思う。
完成度も高い。
これが処女作で、これからの人だから、試したい事を試せばいいと思うし、好きなようにやればいいと思う。
だからそこにとやかく言うのは私は好きじゃない。自分たちが1番よくわかってるでしょ、きっとね。
役者の人たちについてもそう。
新社会人に、お客さんからしたら1年目もベテランも関係ないって、そりゃそうだけど、応援してあげられる優しいお客さんでいたいよね。
失敗してもいいから思いっきりやっておいで、って言える上司でいたいよね。
そういう感じ。
テーマも重い、時の流れも12年と長い期間を描く。大変だったと思う。
最後にりえが浩を許すシーン。
もう浩の事なんとも思ってないよ。
もう充分だよ。
私は割と、これは真実なんじゃないかなぁと思った。この心情を理解出来てる製作陣がすごいというか、この作品に真剣に取り組んだんだろうなって感じた。
ラストのシーンは、正直私にはどういう意図であの最後にしたかはわからない。
けどね。
報われないっていう事は、往々にして実際にある事だと思う。
最後は結局助からない、安心し切った後に矢が刺さる。そういう映画って、他にもたくさんあるよね。
あれもなんというか、ある種の本当だとも、思うんだよね。まだ上手くあれを説明できないんだけど。
あとは個人的に、性暴力のシーンが良いか悪いかは別として、苦しいんだけど、もっとしっかり残酷なまでに再現してる映画もたくさんあるじゃないですか。それだと見てて惨すぎて怖くなっちゃうのね。
けど、この作品はそこまで惨いシーンはないから、見やすいとは思った。
反面、本当に被害にあってる人は凄い恐怖とトラウトと、精神的身体的傷だからな、と。表現はむずかしい。