かぴばる

靴ひものかぴばるのレビュー・感想・評価

靴ひも(2018年製作の映画)
4.3
 発達障害を抱える息子と、彼と妻を30年前に捨てた不器用な父。妻の死をきっかけに、はじめはしぶしぶながら共同生活を始めるふたりだったが……

 2週間たりとも息子の面倒を見たくなく、施設にぶち込むことしか考えていなかったルーベンと、父など死んでしまえと癇癪を起こしていたガディがぎこちなくもともに歩み始めるさまがとても丁寧に描かれており、良い。

 ハートウォーミングなテーマながら、父ルーベンの腎臓に病が判明したあたりから雲行きが怪しくなり、どうか幸せになってくれ……と願わされる。イスラエル映画は初めてだったが、ちょっとハリウッドでは見られない幕引きにぐむむと唸らされた。