ゴン吉

伊豆の踊子のゴン吉のレビュー・感想・評価

伊豆の踊子(1963年製作の映画)
4.0
高等学校の学生と旅芸人の踊子の淡い恋を描いた文学作品。    
原作は川端康成の同名小説。 
高橋英樹が主演、吉永小百合がヒロインを演じ、宇野重吉、大坂志郎、堀恭子、浪花千栄子、茂手木かすみ、十朱幸代、南田洋子らが共演。

あれは 今から 四十年も昔になる その当時 私ニ十歳 高等学校の制帽を被り 大場の高下駄を履いて 一人 伊豆の旅に出てから四日目のことだった 
新緑の天城に差し掛かって間もなく つづら折りの山かどを曲がった拍子に その踊り子の一行に出会ったのである…

有名な川端康成原作の小説「伊豆の踊子」の四度目の映画化作品。
本作は年老いた大学教員(宇野重吉)が教え子からダンサーとの結婚の相談を頼まれるシーンで始まり、教員の回想形式で構成されている。
高橋英樹が高等学校の制服姿の好青年を演じ、吉永小百合が無邪気な踊り子を好演している。吉永小百合の着物姿が可愛らしい。
当時の高等学校の学生と旅芸人の格差や禁断の恋などが描かれており、二人の若者の純粋な思いが切なくも愛おしい。
その後、旅芸人の娘にはどのような人生が待っていたのだろうか。
時代が変わり年老いた大学教員の若き日の淡い思い出が感慨深い。   

2024.5 NHK BSで鑑賞(プレミアムシネマ)
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