オープニングでそれぞれが着飾って準備をしているシーンだけで、あっ、もう好きな映画だ。となった笑
画面が気持ちいいくらいに綺麗。
そしてストーリーの展開が気持ちいい。
知らない人たちからの不幸や悪意や無配慮によって追い込まれている人は現実にもいる。
この映画はそうやって人を追い込んだ人たちがたまたま一堂に会しただけの状況とも言える。全員家族という点だけが非現実的だけれど。
私たちも加害者になりうるし、他人に対する態度や言動を見直すいい機会になる映画だと思う。
死ぬ前なら助けられるタイミングで知らせるか、別の方法で救いの手を差し伸べればいいのにと、最後のオチがなんとも言えなくもあった。けど、事前にあの警部が来たことで、本人たちは自分の罪を理解して認めることができたのかもしれない。事前に自殺した女性を問い合わせていたから、すぐに取り調べにくることになったのかもしれないしね。
しかし子どもたち以外は最後まで保身的な考え方で、まるで何もなかったかのように自分の罪など忘れて、再びお酒を手に祝杯をあげていたのが人間性が見えて悲しくなった。
フィクション味の強さはあるけれど、綺麗な画面作りとミステリアスな展開でとても質の良い映画だった。