MacCoiSugiyama

運び屋のMacCoiSugiyamaのネタバレレビュー・内容・結末

運び屋(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

退役軍人で大好きな花の農園と外の関わりを何よりも重視し、家族との関係を犠牲にしてきた老爺アール(イーストウッド)。本人は家族の為仕事に身を捧げていたつもりだったが、その家族には理解されていなかった。実の娘の結婚式でさえ、娘は母が来ないわよと言っても最後まで来てくれると信じていたのに結局現れなかった。そんな訳でその娘の孫娘(彼女だけはまだ慕ってくれていたのでアールが来たことに素直に喜んだ)の結婚前パーティにひょっこり現れるも妻と娘に追い返されるのであった。その去り際、パーティに来ていたヒスパニック系の若者に「走るだけで金になる仕事がある」という話を持ちかけられる。アールは元々アメリカのほとんどの州をオンボロピックアップで旅してきた事もあり、引受ける。仕事内容は物を積み、指定場所へ届ける。ただ積荷の中身は覗くな。というものであった。1度目の運びを終え、報酬の額に「シィット」となりつつも、孫娘の結婚パーティーの費用にあてたりついに壊れたトラックをリンカーンのピックアップ新車(マークLT)に変えたり、家族との関係修復、外の関係...のため、運びを続け高額報酬をゲトっていき、ヒスパニック系カルテルの人間達にも馴染み始めていくのであった。しかしその裏ではDEA(米麻薬取締局)の捜査の手が迫っていた。カルテルの摘発に焦るDEA捜査官、カルテル内の政争、アールの家族模様ー。それぞれが交錯し、果てにアールを待つのはなにか。




今回観てまず感じたのは、イーストウッドっていくつの歳だろうとその歳を最大限に活かした俳優業を全うする人だなということ。マカロニウエスタン、シークレットサービス、グラン・トリノと観てきたけれど、自然で、ばっちりハマっていて、どの映画で見てもあぁ、イーストウッドだ、となる。自身の味を出しつつそれでいて映画全体にハマっている、という感じ。すごいなぁ。
もう一点、エンドロールをみていてそれまで気づかなかったけれど、アンディ・ガルシア出演していたんだね...。「男が女を愛する時」とか「ゴッドファーザー」とか若い頃しか観てなくて直近の姿見てなかったから分からなかった...よく見ればあぁー!って感じ。とりあえず良い映画だった。
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