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運び屋のトラインのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
1.0
じじいが薬の運び屋してカッコつけて捕まる映画。こんな言い方したら顰蹙買いそうだけど本当にそう。余りにもご都合がすぎる。

ジジイに対して社会がやたら甘い。犯罪組織までめちゃくちゃ甘い。その癖主人公は90歳でも俺は男だ!とやたらにイーストウッドがイキりまくる。これが逆にイーストウッドがメガホンを取ってないのに監督がやらせたのであれば、そういった90のイーストウッドに男としての輝きを演じさせたいという心意気として取れる部分もあるのだが、これが自分のメガホンとなるとそれが逆に・・・というのが自分の感想。これは大ファンならそうであって欲しい所もあるのだろうから、こういった作品がハマる人もいるのは理解できるのだが・・・。

実際に大スターとして生きて来て老いて色々な心持ちを持って、それで描くヒットした他のメガホンを取った映画のように、盛り上げてから厳しさを見せる映画ではあるのだと思う。でも、自分の主演作ではそれらに比べて彩りをつけようとするのもアンマリ同意できなかった。これは飽くまで好みの話だとは思うが、自分が主演であるからこそ、自らが艱難辛苦に染まって終わる位の気概を見せて欲しかった。別にハッピーエンドなんか求めやしない。

勝手に生きて晩年まで犯罪に手を染めた男が愛に満ちた終わりが迎えれるのは、そりゃあ映画かドラマの中での話といえば、そうなのかもしれないが。
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