えりこし

運び屋のえりこしのネタバレレビュー・内容・結末

運び屋(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

BSテレ東の伊武雅刀吹き替え版で視聴!
伊武雅刀のおじいちゃんボイスが非常によかったです。
麻薬カルテルの運び屋の映画とは思えないゆったりとした作品で、ストーリーの起伏も穏やか。
ハラハラするところはほとんどなく、陽気な雰囲気で進んでいきます。
クリント・イーストウッドが「かっこいい」演技を全くせず、一貫してヨタヨタしたおじいちゃんなのが新鮮で、味があって最高でした。
グラントリノで見せたかっこいい強いおじいちゃんではなく、足元も覚束ないような老人なのですが、だからこそなのか、生きることに対しての前向きさや残された時間を後悔なく生き通るんだという意思の強さがより鮮明に映りました。
リアルに90歳のクリント・イーストウッドだからこそ出せる空気なのだろうなと思います。
家族のこと、人種のこと、戦争体験etc…
全編通して、クリント・イーストウッドが現役世代に伝えたいことを訴えかけてきているような作品でした。
ラストシーンの刑務所内で農作業する姿に、心がギュッとなりました。
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