Hiroe

運び屋のHiroeのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.1
家族よりも仕事をとって愛想を尽かされ、頑固さのせいで、時流に乗り遅れて破産した爺さんが、ひょんなことから齢90にして麻薬カルテルの運び屋になる、という話。ニューヨークタイムズマガジンに掲載された、超高齢者の麻薬運び屋の実話がベース。話自体は平凡なものの、麻薬取締官が長期にわたってマークしていながら、白人の超高齢者という属性によって「見えない」状態になる一方で、肌の色で色眼鏡で見られる善良な市民がいるという皮肉も効いてたし、なによりカルテルの若者達が、爺さんの人柄に惹かれていってしまうところもわらえる。世の中からは見捨てられた老人が、その豊富な経験と失うもののない強さでもって活躍する話って、最近ひとつのジャンルになってる感じがします。
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