BB

ロリータのBBのレビュー・感想・評価

ロリータ(1997年製作の映画)
4.0
原作は「ロリータ・コンプレックス」という言葉を生み出したナボコフの同名の小説。
原作を読むと意外と男性に都合のいい夢物語では無くて、ロリータ=ドロレスもちゃんと意思のある人間として描かれてるし、映画もそこに大幅な違いはないので題材で避けてる人にもおすすめ…とまでは言わないけど興味を持ったら見て欲しい作品かも。

とにかく淡い光を使った儚げな映像が綺麗。最初のドロレスが芝生に腹ばいでスプリンクラーに濡れて登場するシーンは、ハンバートじゃなくても目を釘付けにされてしまう。

ドロレス役のドミニク・スウェインは近寄り難いような美少女というのではないけど、蓮っ葉で10代の透明感があって危なっかしい感じが原作のイメージそのままで驚いた。衣装やヘアメイクも可愛い。
ハンバート役のジェレミー・アイアンズは持ち前の貴族的な上品さを歯を剥き出しにする笑顔で打ち消して、頑張って俗悪な男を演じてる感がある。でも彼が演じることで内容の割にそこまで不快感なく見れるし、一応原作でも(自称)ハンサムではあるので、ベストなキャスティングだと思う。
BB

BB