紅梅シュプレヒコール

薬の神じゃない!の紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

薬の神じゃない!(2018年製作の映画)
4.0
1人の男が白血病に効く薬をインドから密輸し、安価で売ることで多くの患者を救ったという実話に基づいたヒューマン映画

貧困によって医療を受けられないという社会派なテーマを真摯に描きながらも、重たい雰囲気の作品にはなっていない

それは、登場人物のキャラクター性とテンポいいストーリー展開が今作を観やすくしてくれているからだ

人物間のダイアローグや関係性、主人公の変化が魅力的に描けているので、各人物に対して愛着を持って観ることができる見事な脚本

また、主人公だけの視点に偏らず、警察側の視点もしっかりと入れているのも良い

主人公、警察双方が抱えるジレンマを見せることで物語に一層深みが出ていた

鑑賞後には十分な満足感を味わえる傑作なので、未見の方には是非観ていただきたい