碧

薬の神じゃない!の碧のレビュー・感想・評価

薬の神じゃない!(2018年製作の映画)
4.5
中国映画で社会派でエンタメって珍しいと思うので、公開をずっと楽しみにしてた。

『薬の神じゃない!』は原題通りなのだけど、主人公が神様になぞらえられる場面はなかったと思う。
宗教的な要素は、チラチラっと出てくるのだけど。

薬をインドに仕入れに行くというので、インドが出てくるのもちょっと楽しい。

自分の良心を信じて、たくましく生きたいな、と思う作品だった。





【ネタバレ】



男性店員がポールダンスを踊るところは、何か画期的な感じがする。(『ハスラーズ』を見たので)
といっても、このお店は、ポールダンスを見ている女の子のお客さんもいたな。

薬が生産停止になって、上海以外の患者にも売るようになるというのは、一瞬、えっどうして?と思った。
今後手に入らなくなるかもしれないのに、より多くの人に配るの?と。
でも逆に、ラストチャンスのうちに、より多くの人に、ということだったのかな。
でもインドの小売店から引き上げたら、今度はインドの患者が困るのでは? とも思う。

主人公の裁判と、その後の医薬品に関する各国の動きは、奇跡に思える。
何といってもお金持ちと権威のやることはひっくり返せないイメージだから…。
その辺りのカラクリじゃないけど、どういう動きがあってそうなったのかは知りたいな。// 他の人のレビューを読んで→(あ、そうか、お国の都合でそこは描けなかったのか)(そうか、あくまで政治じゃなくて資本主義批判として描いてるから検閲を通ったのか。なるほど)

最後の方は意外にもブロマンス的な感じになっていて、ちょっと、薄い本が頭をよぎった…。義弟かっこいいし。

息子さんと元妻さんは、どこの国に行ったんだろう。

契約のスタンプをバーン!と押すシーン、かっこいい。世の中が全部電子化されたら、マウスをクリックするだけなんて、映画映えしないなあ、なんて妄想したりした。
碧