背景がバラバラの四人の天才ピアニスト達がコンクールでしのぎを削る群像劇。
四人の主人公、クセのある指揮者や審査員、コンテストに関わる魅力的なキャラクターがたくさん出てくる。
しかし、一人を除きあまり深堀りされず、浅く描かれてしまっていたのが残念。
また、映画内のピアノの演奏時間が後半になるにつれ増えていき、どんどん会話が減っていく。
ピアノはもちろん別の人が弾いているので、制作陣が観客に何を見せたいのかが見えてこなかった。
原作の評判がとても良いだけに残念。
全2巻の長編小説を一本の映画にする、クライマックスがピアノの演奏に…という映画向きとは言えない企画の時点で、苦戦が決まっていたのかもしれない。