カルモチン

蜜蜂と遠雷のカルモチンのネタバレレビュー・内容・結末

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

素敵な作品だったー!!

号泣はしないけど、じわじわと感動して涙が出てくる映画って感じがした。
ピアノを主題にしてるだけあって、音楽がめちゃくちゃ綺麗だったってのが最高。

奏者4人、それぞれにそれぞれのストーリーがあるし、それぞれのピアノに向き合う気持ちみたいのがあると思うんだけど、コンペティションに挑む以上絶対に勝者と敗者が生まれてしまうのが切なかった。だってみんなピアノが好きなのに.......って思ってしまう。しかたないことではあるけど!
むしろその要素を加えても希望的なこの作品はすごい!!

あやちゃんにとってピアノとお母さんはほぼ同義だから、だからこそ、彼女がトラウマを乗り越えて.......つまりお母さんの死を乗り越えてステージで演奏したシーンには感動した。色んな人と出会う中で、色んな人の音に触れて、その中に少しずつお母さんが教えてくれた大切なことを見つけていって、最後には彼女の「世界」に繋げた.......この成長は涙無しには見られないでしょう!

人物的には風間君が好き。本当にピアノが大好きなんだ!!!!!!って気持ちを全身に纏わせてる16歳、私がこの映画の中の人間だったら間違いなく将来を楽しみにしてる。愚直なまでのピアノ愛には見てるこっちもゾクゾクする。天才なんだけど、それ以上に愛なんだよ、愛で音を奏でてる。ピアノ以外のことはどうでも良いのかな、って思わせる制作陣の細部のこだわりも最高でした。



世界が鳴ってる、と明日から思える。

本当にこの作品に携わった全ての人に拍手したい。良い話でした。
カルモチン

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