てつこてつ

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のてつこてつのレビュー・感想・評価

4.0
王道の探偵ミステリー物を逆手にとった痛快作品。三谷幸喜のアガサ・クリスティシリーズを感じさせるところもある。

ベストセラーミステリー作家の謎の自殺で彼の全財産を相続する事になったのは、曲者ぞろいの親族ではなく、彼に献身的に努めてきたコロンビア移民の若い看護師の女性。そこに隠されていた驚くべき真相は・・?

脚本の捻りが効いていてとにかく面白い。嘘をつくと必ずゲロを吐く・・というキャラクター設定なんて最高。岡本太郎の太陽の塔の如し、光り輝く刃が四方八方に飛び出た=Knives outしたオブジェの発想とか凄すぎる。

007=ジェームズ・ボンドのステレオタイプにハマらない役選びを上手く続けているダニエル・クレイグの今回の探偵役も良いし、つい先日、惜しくも逝去してしまった「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐役で一躍名を挙げた名優クリストファー・プラマー、ジェイミー・リー・カーティス、トニ・コレッタ、ドン・ジョンソン、クリス・エヴァンスといった大スターたちが、実にアクの強いキャラクターを楽しそうに演じているのもいい。

ヒロイン役であるアナ・デ・アルマスも今年公開予定の007シリーズ最新作のボンドガールとしてのダニエル・クレイグとの再共演で、新たな魅力を見せてくれるのが楽しみ。
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