tomo

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のtomoのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

古き良き倒叙形式の本格ミステリ。
真相に気づくきっかけが「そもそも誰がなぜ探偵を読んだのか?」という序盤から提示されている謎で、その答えもそれなりの説得力はある。全体的な伏線の貼り方もさりげないし、急に思いついた犯行の話として無理のないストーリー運びでもある。
ただ、なぜ探偵は今この瞬間にこの閃きを得られたのか?といった説明に乏しいので、あんまりすっきりした感じではなかったかな。映画なので、もうちょっと画的に派手に、パッと物証が見つかって閃くみたいなコテコテの演出が多い方がいいかも。探偵のキャラクターがありきたりなのと、現代物なのに科捜研を物理的に吹っ飛ばす証拠隠滅が雑すぎるのも難点。
嘘をつくと吐いちゃうから嘘がつけないという制約もミステリにおけるリアリティラインの引き方としてはちょっと非現実的な気がするけど、それをうまいことストーリーに絡めていたのでこの点はまあいっか。
粗探しのようになってしまったがそこそこ緊張感をもって楽しく見られた。次回作み見てみようかな。
tomo

tomo