のぞみ

We Margiela マルジェラと私たちののぞみのレビュー・感想・評価

3.0
2/12鑑賞。

カタログが販売されているので、欲しい人は見に行くといいと思う。
(非常に興味深い物になってます。おすすめ)
ただ、映画館で見る必要は無い。

というのも、これを1度見ただけで理解出来る人はなかなか存在しないだろうから。
(僕も勿論そこには至れずにいる)
理解と言うのはマルジェラに対してであって、作品そのものに対する理解では無い。(後述する特性ゆえに)
まあ、というかそんな気は全く無いんだろうけど。

何せ終始マルジェラと交流のあった人間のインタビューである上に、マルジェラ本人の出演はおろか、声明もないので、インタビューの言葉ひとつひとつを汲み取っていかないと近づくことは難しい。
そういった特性を鑑みての結論。
(むしろフォーカスされていたのはメイレンスの方なのでは?という程に)

メゾンの在り方や、思想的な所、マルジェラ本人の私生活や関わり方(これはそれ程重要では無い)等、既出の情報を補完する為の資料としてこれは生まれたに過ぎないように思える。

思想に対して言及するならば、
秘匿性の美しさは僕個人も常々思っていて、例えばミステリアスな人は魅力的に見えるとかそういう。
絵画や映像に於いても、作品に対しての説明をされようものならもう心底冷めてしまう。
コメディに例えると、ボケの説明をされてるような。そんな感じ。
過去に解いた問題は魅力的ではないし、解く必要もない。
解く過程と、解いた瞬間(芸術に於いては自己完結)が快感なのだから。
隠す事で、理解させようとする。
言い方を変えれば受動的状態から能動的状態へ誘導する。
表層を感覚的に楽しみつつ、隠された本質に迫ろうとする事が美しい。
まあ隠し方にもセンスは問われるけれど。


さて、批判してるようなレビューになったけれどそんな気は全然無く、
面白いコメントや映像も多数あるので、レンタルされ始めたら是非鑑賞して下さい。

纏まらない文章になってしまったので、追々追記、編集します。
のぞみ

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