みお

僕たちは希望という名の列車に乗ったのみおのレビュー・感想・評価

3.8
いま現在の香港に通じるところがあるなと思って苦しくなった。この映画は冷戦下の東ドイツ(社会主義側)だから時代も国も違うけど、「自分の頭で考えること」「おかしいと思った時に意見を表明すること」「行動に移すこと」の政治性は共通している。自国や世界について「考えること」は本来とても政治的な行為なのだ。

世界史で大学受験したから最後まで真剣に勉強したつもりなんだけど、ちゃんと社会主義というものについて理解できてなかったのだなとショックだった。
社会主義国家が国民(若者)をどう苦しめるのか、それは「考えることを止めさせる」という根本的なことなんだよね。分かってなかった…。

あと、戦争や政治思想闘争が次の世代(終戦前後に生まれた若者)にどれほどの禍根を残すのか…ってこと。そこから逃れるために、立ち上がるために、どれほどの犠牲を払うのか。ツケはいつも次の世代にまで回ってくる。

当時の社会主義について本読まなきゃと思ったし、1956年のハンガリーの民衆蜂起についても調べなきゃだし、ああ勉強しなきゃいけないことがいっぱいだ。
みお

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