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ウエスト・サイド・ストーリーのkurageのレビュー・感想・評価

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スピルバーグの新作が『ウエスト・サイド・ストーリー』と知って、前作のファンとしては喜んだけど、でもなぜ今、旧作のリメイクをスピルバーグが?とも思った。分断の物語なら新しい題材でもできるんじゃないかと。
と、思いながら観たら、名作は語り継がれることが大事なのだと自分なりに理解した。

音楽、美術、衣装、役者の動き、照明......あらゆるものが寸分違わぬバランスで撮影されている緊張感が映像から伝わってくる。

昔は悲恋の物語を主題として観て心が持っていかれていたけど、今や人種による分断が主題で悲恋は味付け程度にしか観ることができない。自分が歳を重ねたことで響くポイントが変わったのか、それとも時代のムードだからなのか。

トニー役のアンセル・エルゴートが、自分的には"じゃない"感。劇場のトイレで偶然目があっておしゃべりしたおばちゃんと「あなたもそう思った?」と盛り上がる。
マリア役のレイチェル・ゼグラーは可憐、アニータ役のアリアナ・デボーズは陰の主役かというくらい光ってた。
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