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ウエスト・サイド・ストーリーのAのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

61年版はあまり好きではないのだけど、スピルバーグ大好きなので最終日に劇場で滑り込み鑑賞。結果、劇場で見て良かった。
61年版が苦手な理由は登場人物バカしかいねぇからなのだが、スピルバーグのアレンジによってイメージが変わった。ポーランド系移民の夫の後を継ぎ店を営むプエルトリコ系移民のバレンティーナ、61年版のアニタ役リタ・モレノが“Somewhere”を歌う。これによりバカップルの夢がダイバーシティ溢れる平和な未来への願いに変わった。チンピラが己の境遇を嘆くだけで働かずして働いても仕方ないとほざき、愚かな負の再生産を繰り返す。そこで終わっていた60年前と現代を比べてみれば、負の側面が無くなった訳でなくとも、多種多様な人種・移民が実際に活躍しているわけだから、人類の進歩さえ感じる。
スピルバーグとヤヌス・カミンスキーの安定コンビの、コントラストや、赤と青の彩度、アングルがイカす映像はカッチョいいしミュージカルシーンをダイナミックにみせる。マリアもキュートで見事な歌声。“Somewhere”に加え、“Tonight”、“America”、“I Feel Pretty”の3曲も特に良かった。
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