赤ちゃんパンダ

ウエスト・サイド・ストーリーの赤ちゃんパンダのレビュー・感想・評価

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いま生きてる人は100年経ったらほぼほぼ全員死んでいるのに、戦争も紛争も、民族間の対立も、なくならないなあと思いながら生きてる身からすると、
ダンスシーンがすてき!とか、泣ける!とかよりも、なんだか難しい気持ちになってしまった。

ロバート・ワイズのウエストサイド物語は10年くらい前に見ているけれど、ミュージカルだったこと、人がたくさん出てくること、何となく夜のシーンが多かったような気がすること、指パッチン、衣装やセットの色が派手だったこと…ぐらいであとは何も覚えておらず、もはや、リメイク作品だと思って見たけどリメイク作品だよね??と思いながら見ていた。
記憶が薄まっていることもさることながら、ロバート・ワイズ版を見たのは10代だから、多分アメリカの多民族社会のこととか、プエルトリコのこととか、おなじ有色人種のなかにも対立があることとか、白人のなかでもポーランド系移民の人たちがいるとか、そういう物語の構造をあんまり理解してなかったんだろうなあ。
アメリカのことを歌った歌も、ウエストサイド物語でも歌われてもるのかな?とか、トニーがポーランド系という設定は元からあるのかな?とか思ったけど、原作であるミュージカルのときからあるみたい。
60年近く経っても全然通用するというか、社会構造があまり変わっていないのだな…。

アメリカのことを歌った歌とか、デパートでの歌のシーンなどでハリボテのビルみたいなのが出てくるのはちょっと古のミュージカル映画のオマージュっぽくて好き。

これだけの名作に言うことじゃないんだろうけど、不良がぜーいんこんだけ歌がうまくてダンスが上手なことに違和感があるのよ…笑 
ミュージカル映画はすごく苦手というわけではないけど、やっぱり往年の多くのハリウッド映画のようなキラキラしたピカピカした物語で、いかにもハリボテみたいなセットや衣装、それが成立する世界観の作品で見たいかも。私は。画面の作りがリアルというか精巧だとなんとなーく入り込めないかなーと思った。
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