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ウエスト・サイド・ストーリーのjetfanのレビュー・感想・評価

2.0
スピルバーグ監督の作品を通して見ているため鑑賞した。

映像の質感とダンスが合っていないように感じた。CGの映像を遠目から見ているような感覚になってしまい迫力を感じなかった。『ウエスト・サイド・ストーリー』オリジナル版の方がダンスに迫力、力強さ、緊張感があったと感じる。確かにそのダンス自体は現代的だが。

ストーリーに関しては、スピルバーグ監督は予算も時間もかけ、なぜ、今この時代に、この作品を作ろうと思ったのか分からなかった。

シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』は今までの映画史上の作品群で既にやりつくされている。各キャラクターはシェイクスピアそのままだし、展開も読める。といって各キャラクターが特別魅力的かと言われたらそういうわけでもない。物語のごく細かい設定を若干変えただけで、内容は前時代的。新しいことと言えば、男性のギャングの中に女性のギャングが一人入っていて、『現代版につくりかえていますよ』と主張するかの如く軽く揉めている程度。シェイクスピアの物語の骨組みのアップデートも全くされていない上、『ウエスト・サイド・ストーリー』オリジナル版の迫力は前述した通り越えられていないと感じた。

定番のストーリーのものを敢えてやることで(例えば日本で言う忠臣蔵のように)、西洋らしい様式美を目指したものなのだろうか??

そのような理由から、スコアは2を付けさせて頂いた。
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