スティーブン・スピルバーグ監督が名作ミュージカルをリメイク。本当に何でも撮れるのだなぁと感心していたら、ミュージカルを無くした方が面白かったのでは？と思わせる出来でした。映像がハレーションを多用したそれはそれは美しい仕上がり。音楽も名曲揃いだから楽しい。でも、脚本がミュージカルにしては中途半端。美しくないストーリー。クライマックスに近づくにつれて、強姦や拳銃が出てくる始末。全く美しくない。ミュージカルってある意味「様式美」の世界だから現実世界の汚いものを持ち込まれるのは辛い。そして「ウェストサイド物語」でもなければ「ロミオとジュリエット」でもない。スピルバーグ監督でもミュージカルは難しかったのかな...。映像のセンスは抜群だっただけに残念。あと、キャスティングが地味だったかな。オリジナルのジョージ・チャキリスなんかメチャクチャ格好良かったものね。本作は誰も抜きん出て目立つ方がいなかった。それも又残念なポイントでした。
