スコセッシフォールド全開

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇りのスコセッシフォールド全開のレビュー・感想・評価

4.1
既視感しかないキャラクターだらけなんだけどド派手な映像とIMAX音響とオモシロアイデアイベントでここまで新鮮に感じるのかと驚いた。前半は会話劇多めでやや退屈だが、後半の追い上げがすごい。見たいのはこれですよ。直前のミッションインポッシブルのメイキング予告に負けていない。
ドラゴンはドラゴンでも、太りすぎていて飛べない、代名詞の炎もカスカスで出せない。しかしデカイし速いしでハラハラさせる。さながら9面裏のクッパ城。
無理だと分かって諦め、早々に新しいプランを用意する潔さが面白い。捨て案かと思われたプランもなんやかんやで成功するので時間返してとならない、全てに意味があるのが気持ち良い。一度限りの出番じゃない道具たち、しっかり活躍するのは脚本が優れている証拠。上質な布石、伏線として機能している。ご都合主義と言われてしまえばそれまでだが。
上下がひっくり返るショットが何回かあるんだけど、落ちるんじゃないかと本気で焦った。席にしがみついた。これは紛うことなきアトラクションです。
主人公がずっと母親の復活を娘に強要するシーンがまぁまぁしんどくて、幼い頃に亡くなった母親は娘にとっては血の繋がった赤の他人に等しく、しっかり娘にとって誰が重要かを考えてのラストで安心した。無難な選択でこれまた王道展開でよろしい。
某面ライダーのアクションにウンザリしていたので、最高のお口直しになった。

試写席、前方真ん中寄りで見れたのが奇跡だった。