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キャッツのkuのレビュー・感想・評価

キャッツ(2019年製作の映画)
4.2
ミュージカルの良さといえば世界全体が歌と踊りに溢れてるっていうところだと思う。舞台上では演出しきれない奥行きを余すことなく観られるのがミュージカル映画の醍醐味。ただ一つ不満があるならスタオベや拍手が出来ないところかな…。舞台は客の拍手があってこそ作品が完成するので。Memory独唱のあとは拍手があって終わるだろうし、その拍手がないのは確かに寂しい…応援上映してないかな。存分に拍手したい。客が役者に返せるただ一つの方法なので。
トム・フーパー監督は以前レミゼの監督もしていたんだけど、ラストのMemoryでのヴィクトリアとグリザベラはレミゼを彷彿とさせたし、特にグリザベラに関してはI Dreamed a dreamのファンティーヌに限りなく近い歌い方だったと思う。自分の悲壮な人生を力強く歌うところとか。

ミュージカルは感情を歌うものだと思ってるからストーリーに中身がないとかは的はずれな感想かなと個人的に思う。生きるってそんなもの。些細な出来事にも大きく揺さぶられる感情。その"感情"の部分が描かれてる。他者から見ればなんてことないことでも当事者の感情が大きく揺れるなんてこと誰にでもあるだろうし、それなのに猫のポルノだなんて貧相な感想としか思えない。セリフも全て歌で構成されているミュージカルはそんな他者の感情の動きを読み取れなければ恐らく楽しめない。

CATSはビジュアルが少し独特だけど、1800円そこらで観劇できること考えたら実質タダだから観に行ってみてほしい。吹き替えだと舞台俳優が何人かいるからそれこそ1800円は破格なので時間や気持ちに余裕があれば観に行ってほしい。

この映画観終わったあと脳内猫でいっぱいになったのでペットショップ行って子猫抱いてきました🥺癒やし🥺
ku

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