ようやく観れた。最後の寅さん。
「男はつらいよ」シリーズは大好きだ。失われつつある日本人の逝きし世の面影を見事に表現していると思うから。寅さんがふらっと帰ってきても受け入れてくれる愛情深い妹のさくらにひろし、おいちゃんやおばさん、タコ社長に御前様、賑やかで生き生きとした葛飾柴又の下町にかつての日本の美しさを感じることができる。
俳句における冬の季語にもなっている「寅さん」は、毎年冬の恒例でギネスに乗るくらい国民に愛されていた長寿シリーズ。しゃにむにに働くのが正しいとされた高度経済成長時代、みんな懸命に働いて敗戦から国を建て直した。それはそれで素晴らしい。だけど人生それだけじゃないよ、こういう生き方もあるよって教えてくれたのが寅さんだった。
今なら分かる。日本人はみんな寅さんの自由な生き様に憧れてたんだって。
寅さんの旅先の美しい風景、日本の名所旧跡は自分が大人になってから旅行先でかつて寅さんもここに来たんだよなあって思いを馳せることは楽しい。一応47都道府県まわったけど、寅さんは本当に色んなところに来てる笑
自分なんかまだまだです。
また過去作も観直しながら記録していこう。
