このレビューはネタバレを含みます
男はつらいよを愛するが故のこの評価。
残念だが桑田佳祐の熱唱で始まった時点で、ガッカリ感を隠せない映画である。
日本映画の金字塔、男はつらいよのあの男、寅である。
伝説の男をどう描くのか。
期待したくなかったが無意識に期待してしまってる自分もいた。
「イエスタデイ」のジョン・レノンのように、皆が知らない寅が現れるのか。
手紙や人づてに、寅の後年の人生や、愛する人があぶり出されるのか。
しかし蓋を開けてみると、これは寅の甥、みつおの物語である。
確かに懐かしいシーン満載だが、目新しい何があるわけではない。
つまり寅不在の、寅の周辺の人々の物語である。
確かに懐かしい。
寅やのメンバー、歴代のマドンナたち。
(浅丘ルリ子の頑張りにはびっくり‼︎)
やはり観客が求めてしまうのはどうしても、寅さんなのだ。
寅の晩年は明かされない。
あくまで登場するのは、みつおの記憶の中の、寅だけである。