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ビーチ・バム まじめに不真面目のAKのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

むちゃくちゃ期待していたのでガッカリした。『スプリング・ブレイカーズ』の面白さを10だとすれば、3程度しかない。スヌープ・ドッグ本人のインスタの方が面白い。

とにかく紋切り型のオンパレード。放蕩詩人ムーンドッグの良さは、マコノヒーが演じている、その一点だけ。あとは全て既存の作品の、それも最悪なことに、ステレオタイプの寄せ集め。詩人幻想論の最もチープな形。

「詩の成功=ピューリッツァー」って、どこぞの中学生の妄想なんだよ。
ムーンドッグの悠々自適生活とモテを支えていたのは結局のところ妻のダーティーな金で、中盤はずっと金の無心をしてるのに、最後の「金はどうでもいいんだ」オチに感動できるわけないじゃん。

そして脚本のありえない粗さとステレオタイプ。酩酊シーンからの交通事故で愛する人を失う展開、飽きた。せめて死ぬ前にワンシーンでいいから「私が先に死んだら本を出すまで遺産はいかない」くらい明示しといてくれ。あと、ド級の強盗犯罪がどうやったら無罪になるの? なんで娘は夫と離婚してるの?説明しない巧さと、説明不足は似て非なるものじゃん。

つまらない映画を絶賛してる文化人(学者とか小説家)を見るとガッカリする。浅田彰も中原昌也も、俺の中では「これを絶賛する人」扱いになった。まぁ読むことはもうないな。
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