びらびらマン

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのびらびらマンのレビュー・感想・評価

4.7
久しぶりに「うまく言語化できない」という気持ちになる程映画としてのパワーが凄まじい、、

「Osage Oill Boom」から始まる今年一カッコ良すぎる幕開けから完全に喰らってしまった

全編を通して綺麗すぎる画と音楽(音)。
これは「MCUは映画じゃない」という監督の発言に思わず納得させられかける程の説得力を持つ作品でした

「世界一幸運な部族」という説明から始まるオセージ族ですが、実態はその真逆と言っていいほどアメリカの闇の部分でしかないというのが本当に皮肉ですね

最後に劇のシーンに移るのは「オセージ族の悲劇」を全米では話題になったが、あくまでエンタメとしてしか消費しなかったアメリカ社会への揶揄であり、現代への警笛でもあるように感じます。

オセージ族のこの事件はオイルマネーを狙う白人はもちろん、FBIも(当時はBI)純粋な動機ではなく、権力を得るためのものだったというのですから、本当に白人の罪深さを監督自身が懺悔しているかのよう

またエンドクレジットもぶっ飛んでおり、ただ雨、風、虫の音がするだけという、、、
「嵐には力があるから静かにするように」