びらびらマンさんの映画レビュー・感想・評価

びらびらマン

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.2

善悪二元論の否定どころではない、俯瞰的すぎる視点を持っていて怖いです

「上流での出来事が、下流では広がって大変なことになってる」みたいな描写が、まぁ「悪は存在しない」と繋がってくるわけなのですが、ラ
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わらの犬(1971年製作の映画)

4.5

結局、人間の根源にあるのは「暴力」なのか

この映画は不快感とかそれ以上になんとも言えない怖さがあるんですよね

結局ラインを超えた「不快」がある時、人間は根元にある「暴力」を制御できない。

その「
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.3

②2024/04/13

子供向けアニメーションスタジオが「人生に意味なんてなかった!」で物語を語り始めるイカれ具合と、マルっと何者でもない人生を肯定してくれる優しさ。

鑑賞途中、「流石にキューブリ
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.8

その肉体破壊描写、パパ譲りだね👨(ニッコリ)

なんとなくこの映画、「セクシュアリティの解放🏳️‍🌈」がテーマに思えてます。
ただの悪趣味ホラー・スリラーだと思って見に行ったら、なかなか一筋縄ではいか
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.4

「プロレス」と「痛み」を結びつけ、見過ごして過ごしてきた生傷にもう一度向き合ってくれる作品で心揺さぶられました

やはり、期待等の感情は呪いになり得ますね。
「期待している」なんて聞こえがいいですが、
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続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

4.1

ドル三部作で1番好き。タラのオールタイムベストなのも納得。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.3

「私達、もう子供じゃないもんね」

個人的には本作に脚本賞をあげたいくらい緻密に練り上げられた脚本ですね

「大人」になるってどういう事?って考えた時に、「自分を無理矢理にでも納得させていくこと」だな
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.3

セリフの密度と登場人物が洪水のように流れ込むもんだから脳が疲れて気を抜くと置いていかれる。

エブエブと情報量の入れ方が逆。だから後半眠くなる。

幻想?幻覚?が2001年宇宙の旅のスターゲートの香り
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.7

あのちゃんが思ったより声優あのしてて多才だなと改めて思いました

この「世界の終わり」と「青春の終わり」を重ねている感じが「アメリカンスリープオーバー」をなんとなく想起したのと、「私たちも変わっちゃう
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.6

戦争への狂気が超絶パワハライズム通り越してコメディへ昇華している🪖

「狂ってる」という感情や「狂気」は蚊帳の外から見ると面白く感じれてしまうのですかね。Twitterとかで回ってくるやばそうな人とか
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荒野の用心棒(1964年製作の映画)

3.8

「マカロニウエスタン」というジャンルの定義付けがされた作品なだけあってかっこいいです。

黒澤明の「用心棒」見てから見るべきだったかな、、

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

3.9

男の中の男の、男の中の男による、男の中の男のための、西部劇

こんなかっこよくしていいんですかね?

馬、銃、荒野、酒、煙草、男の美学

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

4.2

ゾンビというものにおける教科書というか、定義というか

この作品の描く ゾンビ<人間の醜さ はもちろんなのですが、それ以上に「低予算でも名作を作ってやる」という作り手の魂を感じざるを得ない。

もう熱
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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.7

鑑賞中ずっとこの顔🥴←

ホモサピエンスに対する自虐ネタ

緊張、コメディ、緊張、コメディ、緊張、、、、この2つが決壊しないギリギリの塩梅で共存。

というか、「笑い」と「悪意・シリアス」はやはり表裏
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ミニオンの月世界(2024年製作の映画)

1.5

「フライ」同時上映にて

つまんないというか、対象年齢から外れてました。

でもイルミネーションの映像技術はすごいですね

FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

3.7

ディズニーよりディズニーしてます🐭💥🦆

劇伴の使い方が素晴らしくて、特に鴨たちが都会に入るシーンは田舎っぽい曲がシームレスに都会に合うテクノっぽくなっていって、尚且つビートが映像と連動していて素晴ら
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

①2024/03/08 先行上映
②2024/03/15

リアルタイム世代の大特権、、、
「ジュラシックパーク」、「スターウォーズ」等のリアルタイム世代で見たことに対する眺望の眼差しが、いつか自分に
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関心領域(2023年製作の映画)

-

①先行上映 2024/03/10
この映画と自分達の住む世界は地続きになっていて、関心領域が実際に広がるという恐ろしさ。ホラー。アカデミー賞音響賞も納得の唯一無二の映画体験。

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.7

アウトローといえば、僕の中では伝説のアウトローである「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のピーター・クイルなのですが、本作にはそのノリがそのまま乗り移ったような軽快さがあって良い。

また、カメラワ
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

全てがかっこいいのよ、、

パフォーマンスは勿論ですが、ライティングも完璧。ライブの映像なのに映画的すぎる。

デヴィッド・バーン1人、ギター1本で幕を開ける「Psycho Killer」から始まるラ
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サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

4.0

「なるほど、分かりやすく作っていただいてありがとうございます」な本作

ホドロフスキーが「大衆向け」に作っただけあって、ホドロフスキー作品の中ではかなり大筋を理解しやすい

主題は「過去、自分を赦すこ
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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.7

やべぇよやべぇよ、、、(全ショットバッキバキに映像がキマってる)

というか、この映画に出てくるありとあらゆるものをあえて距離をとって、間接的に映すことで、逆に全てのものの表情が豊かに感じられる。あら
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

最後まで黒人のステレオタイプを消費して締める物語を揶揄する攻め過ぎてる「ブラック」コメディ

こういう視点のメタギャグ?というか現実に対しても指を刺してくる感じ、切れ味鋭い

マグノリア(1999年製作の映画)

4.6

「過去は捨て去っても、過去は追ってくる」

幾度も作中で繰り返されるこのセリフ。過去の「罪」と「赦し」に関して、天才PTAの感性でどこまでも映画的に語っていきます。

「赦し」を得るって簡単じゃないし
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.1

「覚悟とは暗闇の荒野に進むべき道を切り開く事だ」byジョルノジョバーナ

ダニエルが黄金の精神を持っている、、、

自分で真実か否か分からない選択肢に対して「覚悟」を決めて前に進む。

「ママが帰って
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.2

【A24作品をみよう2024⑤】

グリーンナイトでも思ったのですが、デヴィッド・ロウリーは本当に聴覚的に優れた監督だなあと

耳がいいから作れる「静けさ」で、それによって際立つ「音」がこの映画を完全
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ワイルド・ギャンブル(2015年製作の映画)

3.3

【A24作品をみよう2024④】
知る人ぞ知るA24配給映画では

まぁ、ギャンブルでしか摂取できない栄養素はあるわけで、、、

ギャンブル映画にありがちなブチ上がって終わらないの渋くていいです

ソウルメイト(2023年製作の映画)

1.9

「女の友情」がわかるなら共感できたのかもしれない。あと、雰囲気は本当にいいんですよね、雰囲気は

何としても泣かせようとする演出の上で並べられる「良いセリフ」の数々が教科書に載っているような薄っぺらさ
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.8

🐍⚽️サッカー版コブラ会⚽️🐍

コブラ会はジョニーが自身の過去と向き合いながら、勝つ事よりも大切なものをみつけていく物語ですが、本作はそれをそのままサッカーに移して「幸せ」を追求していく物語

とい
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.1

トム・ヨークかよお前!?

母と子、コントロールする側とされる側の物語ですが、親子という関係に対してここまでの俯瞰的なというか、「他者」としての冷めた視点を持っていることが怖い

というか、最序盤のカ
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アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.8

病んだ男の精神世界が見せるこの世の不条理

スコセッシの中では「タクシードライバー」とかそちらの系譜

不条理から救ってくれる存在はこれまた枠から外れたなものだったりする

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.4

「明けない夜は無い」と言うけど夜が頬を撫でることがたしかにあります

自身ではコントールできないことも、自身では無い他者であるからこそ助けられる、ケアできる。登場人物みんな優しい。与えられるだけじゃな
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.6

「拝啓、元気にしてますか?悲しみの王である君たちへ」みたいな入りからの言葉が不自由に感じるぐらい絶妙なニュアンスで「人」を描いていく

いや、どんだけ「映画の力」を信じてるの???ってなるし、ラストシ
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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

4.3

そもそものストップモーションアニメとしてのクオリティが高い

監視カメラの5つぐらいのモニターで映像を繋いでいくシーンなんかはそれぞれの画面に見せ方の違うアイデアが詰め込まれてて、ウェスアンダーソンの
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