話はまあまあ面白いので見てはいられるが、リズムを欠いたまま前提の説明に費やされる開始1時間ほどはこれが更に2時間以上も続くかと思うと拷問のようだった
時折リリー・グラッドストーンのクロースアップにハッとさせられるくらいで、それを除けば脚本以上のものが画面に立ち現れる瞬間がほとんどなく、冗長と緩慢に内容との相性を見出そうと思えばそうすることも出来た前作のように超長尺である妥当性は感じられない
切り返しの魔力は限りなく無効化され、カメラの移動も力点を見失い彷徨っているようにしか見えない、ラストに用意された朗読とフォーリーの様子がとても面白かったのがどこまでも皮肉である
