ひらかわ

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのひらかわのレビュー・感想・評価

4.1
画面がずーっとイヤな予感と緊張感に満ちている。話の構造が分かってくると、デニーロがいかにヤバい奴で、ディカプリオがいかに日和見主義な奴かということがよく分かるのだけど、やはり主人公が弱い人間に設定されていることによって、我々観客は身につまされるものがある。

そんな中、搾取される側の立場で寡黙な演技を続けるリリー・グラッドストーンの存在感がとにかく見事。その抵抗の目線は哀しくも凛々しい。

FBIの初代長官フーバーとの関わりで、実話をもとにしたこの物語を捉えると、さらに深みが増す一方、さまざまなことを考えさせられる。
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