ゆっきー

エルサレムの路面電車のゆっきーのレビュー・感想・評価

エルサレムの路面電車(2018年製作の映画)
3.5
かなり良い。
顔のアップばかりであるが、画面へ人物が出入りする妙。
特に若い男女、男が兵役で去るシーンが素晴らしい。悲しむ女を慰めようとピントの合わない画面奥でしきりにはしゃいでみせるのだが、電車がつき乗るためにカメラに寄りピントが合うと悲しそうな表情が露になる。
ここはほんとに良い。

他にも車内で口論する夫婦のくだり。
強気だった旦那が跪く時カメラは彼を写しておらず、嫁の視線の上下で表現するのも良い。
アマルリック演じる旅行客と自国の軍事力をアピールしたい夫婦のシーンも良い。アマルリックには彼がしきりに口にする陽光が当たる画面とタイミングの設計となっている。

一見、クローズアップだらけの映画であるが、画面の豊かさは見事。
ゆっきー

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