何故もっと早く観なかったのか
でも映画館で観られてよかった
小林啓一監督だから、それも「ももいろそらを」しか観てないし、内容もほとんど情報無しで観たが、こんなに胸に刺さるとは
ありとあらゆる全てが素晴らしく、愛おしい
とにかくまずは桜井日奈子が素晴らしい
本当に、本当に可愛くない
可愛くないキモい娘を、声で、動きで、表情で、ちゃんと演じられてる
そして一番重要な、その彼女が"未来"を踏み出した美しさもちゃんと演じ分けられていて、まさしく彼女だけでも満点を与えられる素晴らしさ
そして恒松祐里もちゃんとブスを
箭内夢菜も"初めの方の"ブスさを
堀田真由も表層だけの可愛さを
ちゃんと演じられている
男優陣の底上げもあってだけど、女優陣が本当に凄い
これも小林監督の演出と手腕によるものか
芝居じみた台詞回しと舞台のような滑舌は、自然さよりもどこか浮世離れした世界に合っていると思う
不条理さと理不尽さに囲まれた世界で、拙くて荒い言葉と、儚くて優しい気持ちで繋がれた三組の日常が、関係性が、中盤一気に加速し一本に紡いでいく
青春映画の中でも屈指の傑作たりえる作品