ハレルヤ

ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへのハレルヤのレビュー・感想・評価

3.5
父の死を機に長年離れていた故郷の街に戻ってきたルオ。そこでの記憶を辿っていると、1人の女性のイメージが頭から離れず、彼女の幻影を追うミステリアスドラマ。

中国とフランスの合作。過去と現在が行き交い、登場人物たちの関係もその場その場で違い、何がなんだか把握するのが難しい本作。難解な故に僕自身も無理にストーリーを追うのは止めて、本作の特徴である映像美に集中する事に。

この作品の魅力はその映像美だけでなく、構成も他の映画とは一線を画すもの。映画全体の半分を経過したあたりから、いきなりタイトルが表されて、そこからラストまでワンカットで突き抜ける。

「これどうやって撮ったの?」と思ってしまうバイクでのシーンやロープウェーでのシーン。主人公のルオと同じく、夢なのか現実なのか、不思議な感覚を追体験出来ます。

劇場では3Dメガネでの鑑賞もあったらしく、それを意識した映像作りになっているので、それで見たら評価もまた変わりそうですね。

他の方のレビューでも書かれていましたが、ウォン・カーウァイ監督作品のような雰囲気。長回しや意味深な場面を随所に散りばめて、作品の世界観に没入させる作風。なので好みはハッキリ分かれる作品でしょう。

個人的にはそこまで入り込めませんでしたが、それも人それぞれ。ハマる人には確実にハマると思います。そして後半の見せ方は間違いなく本作において大きなポイントになったので、この点数です。
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