これは…ダメな時のマシュー・ヴォーン…でしたね…。
キングスマンは1作目が奇跡的な作品で2、3作目が平常運転なのだろうか…それとも2作目の様に製作のゴタゴタがあったのだろうか…。
とにかく凝縮しすぎな編集と構成、そして露悪的な面が悪い方向に出ているキャラクターの末路の数々と感情を何処に乗せて観ればいいのか解らないボンヤリとした前日譚。
数々の名優をあんな扱いで使い捨てていくのは、黒幕を演出する上での意図した物だったのだろうが…それが上手く行ってるとも思えず。
2作目と同じ様な「監督本人が1番愛着が無さそう」な意表を突いた展開は…単純に好みではないです。戦争映画として観たら結構好きではあるが、キングスマンとして観たら1作目の方がよっぽど上手く機能していた。
敵組織も「どうもー！悪の幹部ですー！」と並び立った割にはラスプーチン以外、あまりにも粗末な連中で…もっとこう…悪の組織としての魅力を…ねぇ…。
「脚が！！ああ！何か催眠が！！ああ！寒い！！ああ！…あ！治った！治った治った！！」から終わりまで本当に何事も無かった様に脚が治っている様な映画ですから、肩の力を抜いて楽しみましょう。
