kazマックスグローバーレッド

インソムニアのkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

インソムニア(2002年製作の映画)
4.0
再鑑賞。アラスカで起きた少女殺人事件の助っ人にやって来たロス市警殺人課のドーマー刑事が霧深い河原で犯人追跡中に誤って相棒のハップ刑事を射殺してしまう。罪悪感から不眠症になったドーマー刑事に犯人フィンチから電話がかかる。「あんたがハップ刑事を撃ったの見たぞ」。犯人を追う立場のドーマーが逆にフィンチから精神的に追い詰められる。繊維に滲む鮮血のフラッシュバックにドーマーの過去が…

リメイク作品でありながらクリストファー・ノーラン監督 初期の傑作だと勝手に思っております。追いつめられるドーマー刑事が腹くくった時の表情、虚ろなギョロ目の不眠症アル・パチーノの演技が素晴らしい。そしてこれまで良い人ばかり演じ過ぎて逆に好感が持てなかったロビン・ウィリアムズの犯人役が似合い過ぎ。現実世界でも殺人犯が捕まってTVで知人や近所の住民インタビュー映像が流れる時は大概「普段は凄く愛想がよくていい人でしたよ」っての見るからね。だからこそロビン・ウィリアムズのこれまでのキャリアがこの映画の為の前フリとしか思えない見事なキャスティング。ヒラリー・スワンクが途中から「なんかおかしいぞ」って気づき始める演技も好き。


自分が初めてこの映画を見たのは旅先のノルウェーの映画館で、『インソムニア』と同じく白夜の時期だからリアル4D状態だった。英語音声ノルウェー語字幕だけど内容はだいたい理解出来た。その後、日本へ帰国し日本語字幕で鑑賞してオリジナルノルウェー版の『不眠症』も鑑賞。今思えばステラン・スカルスガルドがオリジナル版の主役だったんだ、こっちももう一度見直したいな。