ももこ

インソムニアのももこのネタバレレビュー・内容・結末

インソムニア(2002年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ゼミ課題
プレステージ、メメントを観てからのコレだったけど先生から「これは2作よりはるかにシンプルなので辟易してる人は安心してください」
と言われた通り、ノーランの作品にしてはとても観やすかった。
時系列が順当だから理解しやすく、なおかつ物語において重要な描写が一瞬のポイントとしてところどころに散りばめられているので、
ノーランらしい要素を残しつつ…といった印象。

内容的には人の欲や醜さを垣間見たなあという感じ。
冤罪とは違うけれど絶対的に犯人だと確証づけるために、わざわざ証拠をねつ造するというグレーな行為をした経歴のあるドーバー
「目的は手段を正当化する」深くうなずいた!

今回の場合故意でないって言えばよかったけど、監査のことがあるから射殺してしまった後に少しやましい気持ちが出てしまったのかな。
「今となっては故意かどうかわからない」っていう言葉にも重みがあった
インソムニア(不眠症)の状態であんな動き回れないよ普通。視界が危うくなるところひやひやした

そして犯人が何だかんだ狡猾でしんどい
結局自分が無実になりたかっただけだもんなあ
誰も幸せになってないし気持ちいいエンディングではなかった
でも最後ドーバーがエリに「道を見失うな」って言ったところだけはグッときた…
エリが彼の過失を理解してあげる優しさは素敵だったけど、だからって真実を葬り去ったらいけないもんね。

物語としてはもどかしい結末だけど観客としては犯人の動機も知れたし第三者目線で俯瞰できてとても面白かった!
ところどころセンセーショナルで手で顔を覆いながら観たし、クライマックスの乱闘シーンは怖すぎて思わず声が出た〜
ももこ

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