ゆみな

ザ・ライダーのゆみなのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ライダー(2017年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

太陽さん おやすみ また明日ね


これ好きでした。
ロデオで落馬して一命は取り留めたものの、頭に大怪我を負ってしまったブレイディ。彼の夢はブルライダーとして生きること…怪我によって右手が突発的に麻痺したり突然の目眩や吐き気に襲われて、医者からはロデオをやめないと命に関わると宣告されてしまうんですよね…。
夢を追いかけている時…それは生きる希望であり、それが突然目の前から消えることにより彼にとって夢が絶望となってしまう……これは辛いですよ。友人や彼のファン達は何も知らずに彼の復帰に期待しているし、でも身近な家族は彼が引退して生き続けることを望んでいる。
彼は葛藤する…乾いた砂漠が広がる大自然の中で。自分と同じような静かで美しい瞳を持つ馬に乗りながら。『神は皆に目的を与える 馬は草原を駆け抜け カウボーイは馬に乗る』だとしたら、自分の生きる意味って何だろう?

そんな時、ブレイディが一目惚れして手に入れた馬アポロが、 脚に大怪我をして安楽死させられてしまいます。『俺もアポロと同じだ でも人間は生き続ける…』彼はもう一度ロデオをすることを決意し、そしてあのラストへと続くんですね。本当に感動的なラストシーンですよ。新たな一歩を踏み出す勇気に、胸がジーンと熱くなりました。

彼の生きる原動力になるのが自閉症気味の妹リリーと、自分と同じように落馬して体に大きな障害を抱えてしまった兄貴分のレイン。この2人とのシーンはどこを切り取っても優しさに溢れています。特に私はリリーが物凄く可愛くて、お互いがお互いを守ると言う言葉に1ミリも偽りを感じなかったわけで。

ここに出てくる登場人物は俳優ではなく、彼らの実話がベースになった映画なんですよね。だからか、作り物と言う感覚がなくリアルに感情に訴えかけてくるんですよ。
大好きな1本になりました。

2018年のレビューはこれで終わりですね。実はこの作品、かなり前に観賞済だったんですけど、何度も何度も観ていたために感想が今年最後になりました。来年もたくさん素敵な映画に出会えますように。
ゆみな

ゆみな