しゅんまつもと

アンカット・ダイヤモンドのしゅんまつもとのレビュー・感想・評価

アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)
4.1
選ぶのがすべて悪手なのにそれがグルーヴになっていくという不思議な感覚。
"この人の気持ちは自分には絶対にわからない"なんてことはありえないんだと思い知らされた。どんなに自分とかけ離れた人であろうと、どこかでほんの少しでも重なる瞬間があるはず。この気持ちは自分も知ってるって。
それが「想像力」だったり、「感情移入」という人間の熱に繋がるんだと思う。

鉱石の結晶から内視鏡カメラの映像に繋がるアバンがらもうすでにどうかしてるのだけど、その後も常に誰かが喋り続ける、動き続けることによって物語が形作られる。自動ドアが開かないなんてしょうもないことがドラマになるし、ボタンを押す、ガラス窓で空間が隔てられることがこれ以上ない演出になる。
二度繰り返される窓から外に顔を出す瞬間も最高に良い。