こせ

機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのこせのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ファーストガンダム、Zガンダムを観てからの鑑賞。

まず、Zのような泥々した人間関係ではなく、ファーストガンダムの「ニュータイプとは」「正義とは」という題を踏襲している。シャアとアムロ其々の思想があり、シャアはニュータイプに人の暖かさを求め、アムロは人との繋がりを求めていたのではと考えた。

シャアは落ちぶれ、アムロは成長している様子もわかった。ファーストでは、シャアは大人、アムロは子供、Zでは対等、本作ではシャアがエゴな子供で、アムロが信念を持った大人。といったようなイメージを持った。アムロがブライトと対等に話しているのところや、アムロの「エゴだよ」というセリフもそれを表している。

また、本作ではファーストのラスト同様「ニュータイプは伝染する」が描かれていた。
シャアとナナヤ、アムロとチェーン、クェスとハサウェイが其々対応していることは明白である。なお、チェーンだけは決定的な描写が無いように思った。

クェスはZのフォウムラサメに近いヒステリックな部分があり、ニュータイプということもありそれをシャアが利用するのが物語の進行としてはZと近いところも見受けられた。


ラストシーンのメッセージとして、ニュータイプの可能性についてが描かれていた。ニュータイプは人の心を読み取るだけではないことが提示されたことにより、ガンダムの世界観が一気に広がったのではないかと思う。

正義と悪についても本作ではシャアが比較的悪として描かれていたが、「地球を作り直すためにアクシズを落とす」に対して、我々鑑賞者は「そんなことダメに決まってる。いや、でもシャアの言いたいことも間違ってないよね。」と考えさせられたのではないかと思う。

メカニックデザインも凄かった。サザビーのコックピット周りやνガンダムは特に。メカニックデザイン担当のガイナックスは流石だと思った。
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