【殺しのリテイク】
アマプラで見られる短編をサーチして、出てきたひとつがコレ。
6分間でサクッと笑わせお見事!座布団あげたくなる仕上がりです。
映画というより、お話としてはコントに近いが、これはネタがそういう味だからね。
でも、『アバウト・タイム』を思い出したが、1分間を何度もやり直すって、人生をリテイクするようなもの。時間移動って、そもそも映画的なのね、メリエスの昔から。
映画的というより、より、フィルム的と言うべきか。長い長い一本の。
時間というテーマは深淵で、いくら掘っても人智では理解できないし、人生で一番大切なことを知った後は、そのために残りの人生をどう使うか?が第一課題となるから、机上の空論あそびは無駄だと思っています。
だから、こんなお笑いで済ます程度の時間操作が、罪もなくていいなーと感じるのですね。
透明人間もそうだけど、人はこうした特殊能力を手に入れても、ロクなことに使わないのでしょう。細田版『時かけ』のヒロイン真琴なら、とことんセコく使い倒すだろうなあ(笑)。
あと、この映画で好きなのは、“生命はいつもひとつ!”と言い切っていること。人としての尊厳を守っているよね。
例えば『オブリビオン』などでは、生命は代用がきく、と言っちゃっておりキモチ悪かったものですが、基本的人権(笑)から見ても本作は、竹を割ったような良作だと思うのでした。
<2022.6.1記>