Mao

Fukushima 50のMaoのレビュー・感想・評価

Fukushima 50(2019年製作の映画)
3.9
福島原発のお話。冒頭から地震で混乱するシーンがめちゃくちゃ怖くて、嫌な臨場感が伝わってくる。マグニチュード9って、改めて見るととてつもない数字で震える。生きてるうちにこんな大災害が起こるなんて想像してなかった。言葉を失う自然の残酷さ。当時はNHKでずっと原発の様子を観てたけど、まさか中に職員が残ってたとは、、………だってめちゃくちゃ爆発してたやん、放射線も漏れ出て、常に命の危険に晒されて……なのにみんな逃げずに守ってたんやって、、、そんなの運命でも辛すぎる………。この前ドキュメンタリーに東電の方が出てて、福島の人たちに一生をかけて償うという様子が描かれてたけど、めちゃくちゃ辛かった。その土地で生きていく権利を奪われた住民の方々の気持ちは計り知れないけど、この映画を観るとその怒りの矛先は東電に向けるものでは無いと感じたし、でもやっぱり初期対応が楽観視しすぎてたのも最大の問題だとも思うし、本当に難しい………。でも命をかけて戦ってくれた方々に最大限のリスペクトを込めなきゃいけないと思った。もしチェルノブイリが起きていたら、日本は崩壊してたんですね……。原発の内部がいかに壊滅的な状態だったのかを感じられたし、あの震災の恐ろしさを再確認できた機会になった。自衛隊の方々とのやり取りとか、何度もグッときたシーンはあったけど、米軍の「9.11テロの時に日本はいち早く助けてくれた、今度は自分たちが助ける番だ」みたいことを言ってたシーン、感極まりすぎて泣いてしまった。助け合いの心は美しい。最後のシーンはとにかく美しかった。福島にはあんなに美しい桜並木があるんやなぁ…
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