このレビューはネタバレを含みます
“タージマハルホテル”という、
いわば”職場”に対するプライド
そのひとつひとつが一瞬一瞬の行動を導く
その根底にある気高さって
一体どこからくるんだろう?
料理長はさながら
嘘の内線を逡巡する
フロントスタッフもそう。
こんな凄惨な現場に数年後に戻るなんて
心情的に
ものすごい高いハードルがあるだろうに
それでも
数年を経ての再開に駆けつける
その 宿泊者の想いも計り知れない。
信念や想念や
形にも言葉にもならないようななにか
それって
”価値観”と言ってしまえば
それまでかもしれないけど
そんなのが全部露呈する状況で
“拠り所”となるものって
信仰かもしれないし
愛する人たちへの想いなのかもしれないし
あるいはそれはもはや
表し方の違いでしかなくて
必ずしも
相反するものでは
ないのかもしれない。