同じホテルを描いた「ホテル・ルワンダ」を彷彿とさせる、半端ない緊張感の120分。
宗教の対立による悲劇。実話をもとにということで、非常にリアルであった。
ただルワンダの時にも思ったが、こんなに犠牲者が出ている大事件にも関わらず、世界ではやはり「そんなことが起こってるんだ…怖いね…」くらいの認識でしかないのだろうと思うと、全世界の人が観るべき映画であると思う。それは特殊部隊のくだりにもよく表れていた気がする。
今作の最大のテーマは、ホテルマンとして家族をとるのか客をとるのかというところであろう。
もちろん正解などない。
テロリスト側の家族の話も出ていたことが、宗教対立というものの不毛さを浮き彫りにし、そして大きな感動につながっていたのではないだろうか。