尿道流れ者

地獄の尿道流れ者のレビュー・感想・評価

地獄(1960年製作の映画)
3.0
悪魔に魂を売り渡した男と知り合ったばかりに、はずみで人をバッタバタ殺してしまう可哀想な主人公とその周囲の関係ある人もなさそうな人達ももろとも地獄へ落ちるファンタジーホラー映画。

監督の中川信夫はATG絡みのひとなのでオープニングから寺山修司とかあそこらへんのそれっぽい演出が続く。前半は意味深じゃない寺山修司って感じで展開も絵の構図なども面白い。

ただ、後半の地獄編がとても微妙で、アクセルとブレーキが交互に入るので乗りきれなかった。地獄で再開した恋人とキスが出来る地獄のぬるさとか、えっ?そんな理由で地獄行き?って人も続々出て来るので、地獄がぬるいのか厳しいのかがよく伝わってこない。
有名な皮を剥ぐシーンとかは内臓の動きとかが気持ち悪くて怖かったし、悪魔に魂を売り渡した男が狂っていく感じは怖面白いけど。

ホラーは作品ごとに楽しめる年齢のラインがあって、これは小学生頃なら死ぬほど怖かったと思う。