井上だいすけ

オオカミの家の井上だいすけのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
4.7
映画には2タイプあって、
まるっきり情報を入れずに
観に行った方がいいタイプと、
ある程度基礎知識やバックグラウンド
を知ってから観に行った方が
いい作品とがある。本作は圧倒的に
後者で私は「オオカミの家 見る前に
知っておいた方がいいこと」で
検索して出てきたページと、
映画鑑賞前にパンフレットを
購入して読んだ。(これが正解!)

本作を観に行くきっかけは
アトロクの映画批評のコーナーを
聞いて、めちゃくちゃ興味をそそら
れた事が一番だが、もちろん
それまでコロニア・ディグニタと
いう名称も聞いたこともなかったし、
ナチの残党が政権と結びつく
なんて思いつく限り最悪の
組み合わせだよなぁ…と
思いました。狂った集団が政権と
べったりって最近どこかで
聞いた国の話⁉️

本作の内容はどうやって
これを撮影してんだ⁉️と
驚くしかない、とにかく
驚異的な映像が取り上げられ
がちだが、音やセリフが
凄く良くて(これがホラー
効果を高めている)
正に芸術作品としても
ホラーとしても超一級品
だった。背後からマリア〜
という気持ち悪い声がして
くるのがゾクゾクするので、
観に行ける人はぜひ映画館で。

ちょっと予習が必要だけど、
映画ってのは社会の写し鏡
の側面もあるわけだし、
知っておいて損なことはない。
ちょっと眠気に襲われるのは
確かにあるけど、この映画を
伊集院光氏は病気のときに
見る悪夢(しかも他人の!)
と評してて言い得て妙ですが、
他人の悪夢を夢うつつで
見られるって最高じゃ
ないですか。今年必見の
一本です‼️
井上だいすけ

井上だいすけ