ナリキヨ

オオカミの家のナリキヨのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
3.8
間違いなくシュヴァンクマイエルやクエイ兄弟の系譜なんだけど、手法が全く違う。そして圧倒的にハイクオリティなもの。二次元と三次元を、リアルとファンタジーを、無機物と有機物を、あちらとこちらを。ヌルヌルと大きさを、マテリアルを渡り歩きボーダーラインを歪めて、私達を翻弄する。
ここに来てあらゆる映像メディアが「発見」「発明」をしているのめちゃくちゃ興奮する。
ちょっとクラクラして死ぬほど疲れたけど、映画館で見てよかった。コロニアディグニダに関して改めて調べてみたい。


ところでなんですが。
小学生の頃に繰り返し見ていた悪夢がある。姉が行方不明になり、家族が外に探しに出かけ、私は家に一人留守番する。わたしは台所にある古い食器棚の引き出しから黒く長い髪の毛が垂れているのを見つける。その引き出しを開けると、姉の切断された頭部が出てくる。私は泣き叫ぶ。どこからか私の名前を呼びながら、泣き真似をする声が聴こえる。その声の持ち主は間違いなく姉の声だ。

そんな嫌なことを思い出した。
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