せっかく良い役者さんが抑えた気持ちの入った演技をし、それをきちんとカメラが捉えてじっくり見せてくれているのに、音楽と光、加えてベタなタイミングで多用されるクローズアップとがストーリーを過度に演出してしまっているようで、私にはそれが余分な作為に感じられてしまった。
これほどの大震災がテーマとなると、震災そのものに焦点が偏るのは必然だが、震災があってもなくても孤独というものはそこに存在する。
そういう、震災の影に隠れてしまった知られざる孤独を描いた良作だとおもう。そのリアリティを考えさせられた。すごい視点だとおもった。
それだけに、演出その他諸々がなあ。